コーヒーマイスター受験体験記(2)学習編
今回は申込編に続いて、学習編です。
▼全体スケジュール
コーヒーマイスター養成講座の学習は、専用テキストでの自宅学習+実技講習会(座学・カッピング/3時間)の受講1回となり、学習期間は約三カ月です。
私の場合ですと、9月にテキストを受け取り、10月に実技講習会、12月に本試験というスケジュールでした。
▼まず、自宅学習
基本はテキストでの自習になります。
これがテキストです。
以下のとおり全7章の構成になっています。
第1章:コーヒーマイスター | コーヒーマイスターの使命 / SCAJ / 日本のコーヒー団体 / スペシャルティコーヒーの定義 / SCAJカッピングフォーム |
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第2章:コーヒーとカフェの歴史 | コーヒーの発見伝説 / コーヒーの伝播 / コーヒーハウスの広がり / 日本のコーヒー |
第3章:コーヒーの生豆 | 生豆とは何か / 産地地域 / 生産処理 / 生豆の見分け方 |
第4章:コーヒーの産業・経済 | 栽培と生産過程 / 取引のしくみ / スペシャルティコーヒーの登場とそれを取り巻く世界の動き |
第5章:コーヒーの産地 | 主要なコーヒー生産国情報 |
第6章:コーヒーの抽出技術と食器の知識 | おいしいコーヒーをいれる基本技術 / 保存法 / 食器の知識 |
第7章:コーヒーの科学と健康 | 成分 / 焙煎による成分変化 / 香気成分 / コーヒーと健康 |
歴史、豆の産地・栽培・生産過程、産業・経済、焙煎・抽出・食器、健康と、広範囲な内容となっています。
これらの内容を収録したテキストは、全117ページになります。
多岐にわたる内容ですが、学習=記憶ですから、覚えるしかありません。
やはり王道はありません。
▼学習法=記憶法
記憶法は、個人それぞれスタイルがあると思います。
私の場合は、ひたすら書いて、ひたすら反復しかありません。
(テキストの各ページをスクリーンショットのように記憶できる人が羨ましい)
この”ひたすら繰り返す行為”を、いかに楽しめるかが、成否のポイントですね。
そんな私が今回用いた学習法(記憶法)は、次の2つの方法です。
① まとめノートを作る
② スマホの暗記アプリを活用する
▼① まとめノート
これはもうテキストを見ながら、”あ、ここ重要そうだな”という箇所をノートに書き出すということを繰り返します。
例えば、こんな感じです。
文章ではなく、できるだけ”単語”に注目して切り出すことを意識しています。
ポイントとして、見た目をキレイにすることはせず、書きなぐるイメージで、あえて荒っぽく書いていきます。(なので汚い文字はご容赦くださいね)
このようにテキストからひたすら書き出すのですが、だからと言って、手当たり次第にやっていては効率が悪すぎるので、今回私が行った抜き出す箇所を見つける”目の付けどころ”をご紹介します。
このようにテキストの各章の最初には、「ここが大事」とポイントが示されています。
これを見逃す手はありませんね。
もちろん、試験において問題の全てがここで示された部分から出題されるわけではありませんが、普通に考えて、大事でない部分より、大事である箇所から多く出題されなければ、その試験自体の意義が希薄になってしまいます。
そう考えると、まずはこの「ここが大事」という箇所を、しっかりおさえることが重要でしょう。
あとは、アンダーラインや強調文字になっている箇所に着目するといいでしょう。
▼②スマホの暗記アプリ
今回使ったアプリはこちらの「わたしの暗記カード」です。
今回は、この無料アプリに大変お世話になりました。
操作もシンプルで使いやすく、問題へのマーキングや抽出機能などが充実しており、かなり活用できました。
使用イメージは、こんな感じです。
問題ごとに星の数やチェックマークをつけることができ、後から検索するときに条件付けするときに有効です。
例えば、私の場合の使い方は、一番最初に解いたときに間違った問題に✔︎をつけておき、これは最後まで外さない。(そもそもの弱点として最後まで意識するため)
星の数は、繰り返し問題を解いて正解するたびに⭐️を増やしていき、ある程度経過した段階で、”全問繰り返し”から”星の数を選んで解く”やり方に変えて、例えば、「何回やっても星がゼロの問題=覚えが悪い」ものを集中して繰り返すというように活用しました。
では、このアプリに入力する問題は、どこから持ってきたのかと言うと・・
テキストの巻末にある問題集から入力しました。
入力は地味な作業ですが、問題入力→回答入力を繰り返すことで、自然と記憶できることも多く、無駄ではありません。
問題は全部で208問用意されています。
実は、この巻末のエクササイズは、とても重要です。
実際の試験でも多くの問題がこの中から出題されていました。
問題文がそのままというものばかりではなく、問題文の一部を変えたりしたものもありますが、この208問をしっかり頭に入れることで、合格へ大きく前進できると思います。(このエクササイズだけを学習すれば合格できるという保証はありませんよ)
ちなみに、私の場合はこのアプリを毎日の通勤電車の中や、毎朝立ち寄るコーヒーショップでの時間を活用して、試験日当日まで学習しました。
(最後は、208問全問を星5つにしました)
今回は、ここまでです。
次回は、(3)実技講習会編を書きたいと思います。
※ご質問等は、下記メールまでお願いいたします。
okamura.coffee.roastery@gmail.com
コーヒーマイスター受験体験記(1)申込編
日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)のコーヒーマイスター認定試験をこれから受験してみようという方の参考になればと思い、自分の体験を少し記してみます。
以下、まずは「申込編」を記します。
▼受験は講座の申し込みから
実際には、試験の申し込みというより、コーヒーマイスター養成講座の受講申込になります。(養成講座の中に認定試験も含まれます)
▼コーヒーマイスターとは
コーヒーの飲用者にそのおいしさや楽しさを伝えるプロフェッショナルのことで、1999年にSCAJの前身である「日本スペシャリティーコーヒー協会」によって確立された制度のことです。
国が違えば文化が違うように、コーヒーの飲まれ方や好み、市場動向も、世界各国でさまざまに異なります。日本でも独自の個性をもったコーヒー文化が培われてきましたが、近年の外資系カフェなどに代表されるようにコーヒーの楽しみ方はたくさんのバリエーションを持ち始めています。
これからの日本市場では、コーヒーの品質をより高く維持しながらも、一人でも多くの方にその楽しさとおいしさを伝えられるようなプロのコーヒーマンが求められています。そのようなコーヒーマンの中で、消費者(コーヒーを飲む人)の一番近くに存在するのが「コーヒーマイスター」です。
※SCAJ COFFEE MEISTER TRANING COURSE TEXT BOOKより抜粋
▼受講資格
SCAJの会員であること。
▼会員になるためには
SCAJは基本的にコーヒーに関係する企業・店舗が会員になっている業界団体です。会員企業にお勤めの方は自動的に会員資格を有することになりますので、特段問題はありません。
会員企業に所属していない方は、以下の3つの区分のどれかで個人会員になる必要があります。
個人会員 | 個人A会員 | ¥30.000 | 以下のB、Cを除く個人会員 |
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個人B会員 | ¥20,000 | 起業予定者、一年限定、延長不可 | |
個人C会員 | ¥10,000 | コーヒー関連業に携っていない個人の方 |
ちなみに、私は個人C会員になりました。(表中の数字は年会費)
▼受講申し込み
受講の申し込みは、SCAJの専用ホームページから行います。
申し込みは先着順ですが、会員企業と個人A・B会員が優先され、個人C会員については、キャンセル待ちの扱いになります。それを避けるには、個人A会員になる必要がありますが、そのために¥30,000の年会費を出すのは難しいですね。
受講希望者が年々増加傾向らしいので、個人C会員で受講したい場合は、受付開始すぐに申し込むことをおすすめします。
受講費用は、¥39,420になります。正直なところ結構お高いと思います。
(テキスト・カッピングスプーン代、実技講習料、認定試験受験料、消費税、送料含む)
▼申し込みが完了すると
無事に受講の申し込みが完了すると、次のものが送られてきます。
①テキスト
なかなか重厚感があります。
②カッピングスプーン
実技講習会で使います。
これで、ひとまず準備完了です。
あとは、勉強するのみ!
この続きは、次回(2)学習編で記したいと思います。
SCAJコーヒーマイスター 合格できました!
おかげさまで、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)の、コーヒーマイスター認定試験に合格できました。
これは合格の証のブローチです。
ちなみに、成績はこちら。
昨年9月にテキストが届いて以来、12月の試験日までの間、通勤の往復時に暗記アプリを使った学習や、まとめノートを作成して勉強しました。
結果的には、合格できましたので、もちろん満足しています。
得点も平均点以上取れていたようなので、頑張った甲斐がありました。
久しぶりに試験というものにチャレンジしましたが、とても楽しく受験できました。
またいずれ、体験記のようなものも書いてみたいと思います。
SAINTANTHONY Phoenix Brewer 70 ドリッパー
先日、西宮のCOFFEE HOUSE FIELDSさんにて購入した、SAINTANTHONY Phoenix Brewer 70 ドリッパーについて、改めてご紹介いたします。
革新的な抽出機として有名な”steampunk”を世に出した、Bombeck Brothersにより作られたドリッパーです。
リブがないのが最大の特徴です。
これが専用のペーパーフィルターになります。
自分で60度毎に3回折って、円錐形に作り上げて使います。
組み立てた状態がこちら。
なかなか迫力があるというか見栄えがします。
これが抽出後の状態です。
リブがないので、フレームに触れる面積がわずかですから、ハリオV60より角度は急ですが、抽出スピードが緩やかになります。
したがって、ある程度コクやボディ感を出したい場合に向いていると思います。
詳しくは、下記サイトをご確認ください。